静岡方式 県立浜松特別支援学校城北分校

静岡方式 県立浜松特別支援学校城北分校

静岡式と言われる浜松特別支援学校城北分校

静岡には「静岡式」と言われる運営をしている軽度の知的障害の子向けの支援学校があることをニュースで知りました。

 

この支援学校は県立浜松城北工業高校敷地内に出来た浜松特別支援学校の分校(城北分校)です。
ニュースによると企業実習にも積極的で、障害児教育の研究団体は「働く意欲の高い生徒の就職率を上げられる」と評価されてるようです。

 

静岡には住んでいませんが、やはり気になるものです。
そこで早速該当分校のサイトを調べてみました。→静岡県立浜松特別支援学校城北分校

 

一年生の実習先業種をみてみると、物流の会社や鍍金加工をする会社、弁当製造工場や老人ホームなどのようですね。
ちなみに一学年16〜18名の在籍です。
この学校は平成23年に出来たので、現在の三年生が最初の分校の卒業生になるのですね。

 

静岡式ってネットで調べてもイマイチ分からなかったんだけど(笑)、あれかな、普通高校や普通工業高校の敷地内に分校を作る方法なのかな。

 

ちなみに浜松特別支援学校城北分校も母体はその名の通り、浜松特別支援学校であり、本校(小・中・高等部)、朝霧分教室(小・中学部:朝霧荘内に設置)磐田分校(小・中学部:県立磐田学園に併設)、城北分校(高等部)の合計4校からなる学校とのことです。

 

色々と静岡について調べてると面白いというか、静岡式というのか、分校についてのやり取りについて、市民の問いに市長が答えるやり取りがありました。

 

やり取りとしては「私の住む地域に支援学校が無い、自力で通える子は良いが、それが出来ない子は親などが送り迎えをする。親が出来ないとなると、引っ越すしかないから、地元の高校の敷地内にでも分校を作ってくれないか?」といった感じの要望である。

 

それに対して市長は今回紹介した城北分校を設置するように県にお願いしているところだと。(このやり取りは平成22年なので、開校の2年前になります。)

面白いと言うのはその最中の市長が国とのやり取りについて話した場面。
市長としては分校もいいが、どうせなら発達支援学級を高等学校に設置できれば、それが一番いいと。
そんなわけで文部科学省に高等学校への発達支援学級の設置をお願いしてると。

 

法律上は高等学校にも、そうした発達支援学級の設置は問題なくできるので、要望→実現に関しても大きな法改正は必要ないんですよね。
現時点での規則では、設置を想定していないため、その規則を変えれば法律上は可能なので、文部科学省が「やる」と言えばできると。

 

私の個人的な感想は凄いなと。これくらいホントに考えてくれてる市長さんってそういないんじゃないかなと。
でね、続きなんだけど、市長さんはいろいろと国会議員に話をしていたようなのですが、残念というか意外というか、議員の皆さんの認識は浅いと。苦笑
それこそまず大臣を含めた政務三役にこのことを伝えるところから始め、認識してもらわなければいけないと考えてたようです。
ただ、認識したころに代わってしまうので、市長も頭を痛めてたようですが、とにかくこれは大事なことだと考え、分校方式よりむしろ、発達支援学級が高校に設置できるようにしたいと強く願って行動してたようです。

 

このやり取りが上にも書きましたが平成22年のことです。で、現在平成25年。蓋を開けると、静岡県の支援学校に分校がいくつかあります。
ということは、ちゃんと調べてないけど、普通高校内の発達支援学級の設置は見送られ、分校という形で解決したのかなと。

 

残念ながら日本は他国から見ると良い国にランクされているようですが、政治家にしても自治体にしても「小」の声は議論にも上がらない。
もちろん全ての「小」の意見を聞いてたら大変だと思うけど、それを点として考えるのでなく線として見れるくらいの大きな懐の人が上に立ってもらいたいものだよ。

 

ちなみに紹介した分校は工業高校の生徒との交流、そちらの先生との交流や指導などもあり、ガンガン刺激を受けてるようだね。
これは凄いプラスだよね。

 

もっともっと柔軟に色んな生徒が通える教室や学校があればハッピーになれるのにね。